アクティブシニア・シルバーのためのウェブユーザビリティ研究・提案やグループインタビュー、モニター調査等を実施しています。

アクティブシニア・シルバー層のビジネスといえばユーザビリティ研究所

コラム

■シニア層による飲食店検索サイト評価

実施日:2007年3月19日
  対象サイト:飲食店検索サイト(ぐるなびシニア・グルメぴあ・ホットペッパー)
  参加者:82歳1名、80歳1名、78歳1名、63歳1名、62歳1名計5名のシニア(全員女性)に、3つの飲食店検索サイトを閲覧・操作してもらった。
  各人のインターネット利用暦は平均1年程度、利用暦0年~3年の人が参加。

概要

全てのサイトで店舗検索のためのナビゲーションがわかりやすく工夫されており、あまり迷うことなく操作することができた。
「画像が大きくて見やすい。見ていて楽しくなる」「この辺はよく行くけど知らないお店が結構ある。行ってみたい」など、3サイトとも比較的好印象であった。

今回は「点数化が難しい」とする参加者が多かったため、点数での評価は実施しない。

1)ぐるなびシニア

3サイトの中で唯一シニア向けに特化したサイト。「50歳未満お断り」というフレーズにみんな笑う。「お店の雰囲気が限られていて、件数も少なく感じる」という感想が挙がった。

■ レストランの検索
  画面右の「レストラン検索」の都道府県名からすぐに検索することができる。その後のエリア選択画面もクリックで選択できるため迷うことがない。

■ 検索結果画面
  絞り込みの機能は気付かれない為に、利用されなかった。
絞り込み機能について説明し、使用してもらったところ、現在どういう条件で検索されているのか解らなくなることが多かった。

下図は「新宿・代々木・高田馬場」「和食」「5,001円~10,000円」「禁煙席あり」で絞り込み検索した例であるが、検索結果の件数が少なすぎる。

さらに和食ではなく洋食に変更したいという要望が挙がったがが、[洋食]ページへのリンクが消えてしまっていて操作ができなくなった。さらに、サービスの部分のアイコンも、意味を理解していなかった。

■ 個別ページ
  各店舗のページは、通常版のぐるなびと同じページになっている。
タブ状のアイコンはクリックしやすいが、「店舗トップ」「バリュープラン」など、シニアに理解しにくい文言も見られた。

個別ページにある「見比べリスト」をシニア層に使用してもらった。
  各店舗のページから「見比べリストに追加」をすることはできるが、ぐるなびシニアからは「見比べリスト」のリンクがなく(通常版のぐるなびにはある)、「リストを見るにはどうしたらいいのかわからない」という質問が挙がった。
  これはぐるなびシニアでは見比べリストは使用されない前提になっていると考えられる。

実際見比べリストは使い方を教わらないと利用されないが、非常に便利な機能であるため、使い方を理解すると利用意向が高まった。

見比べリストは一覧表示と見比べ表示があり、最初の状態は一覧表示である。比較するためには「見比べ表示」のタブを押して表示を切り替える必要があるが、「見比べ表示」という言葉の想像がつきづらく、クリックされない。

2)グルメぴあ

■ レストランの検索
  最初にどこから検索を始めれば良いのかが解りづらい。
  どのような条件からでも検索できるように作られているが、選択肢が多すぎるのは戸惑う原因になる。
  太字で目につきやすいため、歓送迎会の「関東」をクリックしてしまうケースが多かった。

■ グルメぴあサーチ
  グルメぴあには、グルメぴあサーチという独自の絞込み検索機能が設けられている。
絞込み検の良くある問題点として、今どういう条件で検索しているのかが解りにくく混乱を引き起こすという点が挙げられるが、グルメぴあサーチでも同様の問題が起きた。

下図は「新宿にある日本料理店」を探したいが、新宿を選択することができずに戸惑っていたときの様子。沿線:東海道本線と目的:家族で食事という条件で絞込みをしてしまっていることに気づいていない。

■ 各店舗のページ
  各店舗のページのレイアウトが統一されているため、見やすく感じられる。

3)ホットペッパー

今回の参加者は「ホットペッパー」というフリーペーパーを知らなかったため、トップページを見ても何ができるサイトなのかピンとこなかった。

■ レストランの検索
  トップページにエリア選択のリンクがあり、迷わずに利用できる。
以降のナビゲーションも、「路線図からクリックで検索」→「お店ジャンルで検索」と直感的な操作ができる。

細かく条件を設定しての検索もできるようになっているが、今回の参加者は「特に予定はないが新しいお店を見つけられるといい」という要望が高かったため、大まかな検索が簡単にできる点が好評であった。

■ 地図
  他の2サイトと比べ、地図が解りにくいという意見があった。
地図が大きく拡大された状態で表示されるため、場所の感覚がつかみにくい。

縮尺機能や「最寄駅を表示」ボタンなど、便利な機能があるが、使いこなすことができない。最寄駅を表示して駅名をクリックすることで見やすい地図に縮小される機能があるが誰も使う人はいなかった。「最寄駅を表示」ボタンをクリックしなくても最寄り駅が表示されている方が利用率が高まるだろう。


3月 25, 2007 3.ウェブサイト診断 | | トラックバック

■シニア層による大手ショッピングサイト比較

ショッピングモールの使いやすさランキング

Yahoo!ショッピング、楽天市場、Biddersの3ショッピングモールを実際にシニアに利用し、評価を行った。

結果概要

1位は4.1点のYahoo!ショッピングであった。入力フォームがほかのサイトと比べ優れていることが高得点につながった。
    2位は楽天市場の3.9点で、商品一覧画面での値段の比較がしやすいことや、レビューが充実しているなどの購買意欲をそそる工夫が評価された。
    3位はbiddersの3.0点で、(1)初期設定のまま検索を行うと、オークションや共同購入の商品を含めて検索されてしまい混乱を招いたことと、(2)入力フォームでのエラーの表示方法に問題があったことで点数が伸びなかった。

調査方法概要

実施日:2007年2月19日
  対象サイト:ショッピングモール(Yahoo!ショッピング・楽天市場・bidders)
  参加者:63歳1名、65歳1名、66歳1名、73歳2名計5名のシニア(全員女性)に、3つの大手ショッピングサイトを閲覧・操作。
  それぞれのインターネット利用暦は平均3年程度、利用暦1年~4年の人が参加した。

検索対象

     
  1. 家電製品や化粧品など、どのショップで購入しても内容に違いがないが値段に差があるもの
  2.          
  3. 食品など、ショップによって内容が違うと予測されるものの

の2つの商品で、各サイトのトップページから 検索 → 決定 → 注文(の直前まで)を行った。
    被験者が全員女性だったことと、事前の簡易ヒアリングより、1については「化粧水」、2については「蟹」を対象とした。
  終了後、各ポータルサイトの商品一覧の見やすさ・商品の比較のしやすさ・内容のわかりやすさ・文字の読みやすさ・好き嫌いについてそれぞれ5点満点で採点してもらった。 また、操作中の様子や発言から、各サービスごとに調査員による採点を行い、ユーザー評価・ヒューリスティック評価の平均を総合得点として算出した。
   

総合得点
総合得点
(5点満点)
良い点 悪い点
Yahoo!ショッピング
4.1
特に入力フォームが優れており入力時の混乱を引き起こさなかった。 「カートに入れる」ボタンを見つけられない。
楽天市場
3.9
商品検索がしやすい。目的の商品が探しやすい。
  また、     値段などでの絞り込みもしやすい。
購入時のフォームが解りづらい。
bidders
3.0
商品画面から注文画面に進むまでのナビゲーションが、迷わず行えるつくりになっている。 絞り込み検索がしにくい。注文時のエラー画面に問題がある。


ユーザー評価(5点満点・平均)
平均
商品一覧の見やすさ
商品の比較のしやすさ
内容の解り易さ
文字の読みやすさ
好き・嫌い
Yahoo!ショッピング
4.05
4.6
3.6
3.8
4.4
4.25
楽天市場
4.06
4.4
3.4
4.0
4.4
4.5
bidders
3.13
3.6
2.2
3.0
3.6
3.25

ヒューリスティック評価(サービス別・5点満点)
サービス
得点
ポイント

Yahoo!ショッピング

平均 4.17

検索結果の見やすさ
3
支払方法の情報が明示してあり、親切。価格を見やすい位置にそろえるとよりよい。
検索のしやすさ
5
検索ボックスへの入力も、カテゴリからの検索も問題なくできる。
購入までの流れ
3

「カートに入れる」ボタンをクリックすることで購入画面に進むことができるが、カートに入れるという表現がわかりにくい。
  「カーとに入れる」ボタンも目に入りにくく(特に今回はカニを対象にしたため、赤いボタンが蟹と同化してわかりにくかった)、商品を探すことはできるが、どうすれば購入できるかがわからないという問題が起きた。

       
入力フォーム
5
どのように郵便番号を入れてもエラーにならないように作られていてとてもよい。レイアウトも整っており、迷わずに入力できる。
エラー画面
5
画面上部にエラーについて表示され、ページ内リンクでエラー部分を簡単に表示できる。さらにエラーを起こしている入力部品の直下にもエラー表示が出るため、非常にわかりやすい。

楽天市場

平均 4.17

検索結果の見やすさ
4
商品の写真・商品名・価格がはっきり見やすく配置されている。一度に表示される商品数が多く、商品名も宣伝的なため、好みが分かれるが、購買意欲をそそられる。
検索のしやすさ
5
検索ボックスへの入力も、カテゴリからの検索も問題なくできる。
購入までの流れ
4
価格の表記がはっきりしていてわかりやすい。
    「買い物かごに入れる」という言葉もよい。送料や支払方法が別ページに記載されているため、調べる手間がかかる。ショップにより、ひとつのページに多数の商品があり、混乱させることもある。
入力フォーム
4
注文者情報入力の画面で、「楽天会員登録をされている方」の下に「楽天会員登録をされていない方」の入力フォームがあるが、画面の解像度によって、「楽天会員登録をされている方」の部分までしか表示されないため、会員登録していない場合、購入できないと思ってしまう。
エラー画面
2
画面上部にしか表示されない。何についてエラーが起こったのか忘れてしまうため、一度でエラーの修正ができない。

bidders

平均 4.17

検索結果の見やすさ
2
何も考えずに検索すると、固定価格・オークション・共同購入の商品が混ざった状態で検索されてしまう。
基本的に背景色が白く、情報量が少なく感じられる。
検索のしやすさ
3
価格で絞込みをしたいとき、入力でしか絞込みができない。入力ボックスも目に入りにくい。
購入までの流れ
5
商品の価格や支払方法・送料などの記載の仕方が統一されており、解りやすく感じる。
入力フォーム
4
迷わず入力できる。郵便番号やメールアドレス、電話番号などのフォームは分割されていないほうがよい。
エラー画面
0
エラーのみが表示され、ブラウザの戻るボタンを使用して戻って修正する形式。「ブラウザの戻るボタン」という言葉が理解されない。また、何についてエラーが起こったのか忘れてしまうため、エラーの修正ができない。

結果詳細

検索結果・商品一覧

「楽天市場の商品一覧は、写真が小さく、ひとつの画面にたくさん(商品が)ありすぎて選択しにくい。Yahoo!の場合は商品ひとつが表示されるスペースが広くて見やすい」(63歳)という意見があるが、実際に講座がもっとも盛り上がったのは楽天市場でカニを探している時だった。商品名の文言に買い物の魅力を感じるためである。
支払方法について、楽天市場には「カードOK」という表記があるが、参加者はインターネットショッピングに慣れていないため、何を示しているのか理解していなかった。Yahoo!ショッピングのように、どんな支払方法ができるのかをすべて明示してあるほうが望ましい。
biddersは掲載情報が少なく、購買意欲が高まらない。

楽天市場は「ごちゃごちゃしている」(74歳女性)が、買い物感がそそられる。

楽天市場

絞込み

楽天市場は、絞込みをする前は「売り切れ」の商品も表示されてしまう。慣れないユーザーからは「売り切れの商品を買うにはどうしたらいいのか」(73歳)という質問があった。実際の商品がないのに表示がされているということが理解しにくく、購入の方法があるのではないかと考えてしまうためである。絞込みで売り切れていない商品のみを表示させることができるが、「買い物可能」という文言のリンクをクリックしなければならず、「売り切れ」という言葉と対応していないため押すことができない。「売り切れの商品を非表示にする」など、思考と対応する文言を考える必要がある。
biddersは価格帯で絞り込むためには価格を入力するしか方法がない。価格帯で絞り込むリンクがあるほうがよい。

比較機能

サイト内の比較機能はまったく利用されなかった。商品一覧画面で価格を見てあたりをつけ、送料などを含めるとどうなるかをそれぞれのショップごとに紙などに記録して比較する方法がとられた。

評価

Yahoo!ショッピングでは、検索結果画面にストアの評価が5つ星で示される。星マークは評価のメタファーとしてわかりやすく、直感的に理解できる。ただし、ストアの評価なのか商品の評価なのかを理解できない。レビューについては全員が商品購入の参考になると回答した。
楽天市場には商品・ショップそれぞれへのレビュー機能があり、特にカニなどの購入には参考になる。ただし、検索結果画面では「感想」というこ言葉にリンクがされているが、遷移したページでは「ユーザーレビュー」という表記になっているため、理解ができない人が多かった。

評価

購入のためのボタン

楽天市場とbiddersは商品個別のページから注文画面まで比較的スムーズに進むことができたが、Yahoo!ショッピングは「カートに入れる」というボタンが見づらく、どうやって購入するのかを判別できない場合が多かった。楽天市場はボタンの文言が「買い物かごに入れる」、Yahoo!ショッピングは「カートに入れる」であることが理解しにくい。さらに、購入ボタンの形状や色が影響した。

以下はYahoo!の蟹ページ。カートに入れるが同系色のため、最後まで「カートに入れる」ボタンが見つからなかった。
    Yahoo!

注文画面

どのサイトでも、会員用のフォームと会員ではない人用のフォームが用意されている。今回の参加者は全員どのサイトでも会員になっていなかったが、もっともスムーズに会員以外の購入フォームにたどり着けたサイトはbiddersである。biddersの場合、画面をスクロールせずに「会員でない方はこちらから」の文字が見え、迷わずに入力ができる。楽天市場の場合、biddersと画面の構造は同じだが、商品名が長いものが多く、購入商品数が少なくても、スクロールしないと「楽天会員登録されていない方」の文字が見えない。会員用のフォームが目立ちすぎていることや、「楽天会員登録されていない方」が赤背景に白文字で目に留まりにくいことも問題である。Yahoo!ショッピングは、「お届け情報入力へ」のボタンをもっと画面の上部に、ボタンらしい形状で表示することが望ましい。楽天市場もYahoo!ショッピングも、会員にならないと購入できないと判断して、購入をあきらめてしまう傾向がある。

以下はBiddersの画面。スクロールなしで「会員でない方」まで見えるので、「会員登録」なしでも購入できることが解る。

Bidders

入力フォーム

Yahoo!ショッピングの入力フォームがもっとも抵抗なく入力ができた。入力途中で戻るボタンを使っても入力したものがクリアされない点や、郵便番号の入力が全角半角ハイフンの有無すべてに対応している点もよい。楽天市場とbiddersは、郵便番号を調べるためのリンクを設けてあるが、どちらも使いにくい。特に楽天市場の場合、郵便番号を入力するフォームの隣に「郵便番号検索はこちら」という言葉でリンクされており、住所入力補助のためのリンクだと誤解する可能性がある。
シニアは画面をあまり見ずに、キーボードを注視しながら入力する傾向があるため、郵便番号や電話番号のフォームは桁ごとに区切らず、Yahoo!ショッピングのようにすることが望ましい。

入力フォームのエラー

Yahoo!ショッピングのエラー表示とてもよい。ページ上部にエラー内容が表示され、さらに修正が必要な箇所の直下にも注意書きが示される。biddersのエラー表示がシニア向けではないつくりの代表例で、エラー内容が表示され、その下に「ブラウザの[戻る]ボタンで前の画面に戻ってください。」という表記がある。「ブラウザ」という言葉も通じない上に、戻るボタンで戻っても、何を修正したらいいのか忘れてしまっているため、正しく入力できるまでに時間がかかる。

以下はYahoo!の画面。画面上部にエラー項目が出ると同時に各部分にエラーの内容が表示される。

入力フォーム

2月 23, 2007 3.ウェブサイト診断 | | トラックバック

■旅行業界のウェブサイト診断;JR東日本 ジパング倶楽部大人の休日のウェブユーザビリティ

JR東日本 ジパング倶楽部大人の休日

コンテンツが少ないせいもあるが、すっきりしたページとなっている
量は少ないが、読み物としては十分読み応えがある。
「ジパング倶楽部への入会」という目的は達成している。
いくつものジパング倶楽部が存在しているが、検索のされやすさという面でも他のジパング倶楽部を大きく離していた。

◆トップページ

大きな文字で、コンテンツの区分けがきちんとされているために非常にわかりやすい。
ただし、タグラインの所に思いを詰めすぎている感があり、もう少しスッキリしていても良いだろう。

まず、大人の休日とジパング倶楽部、大人の休日とコンシェルジュの違いが解りにくい。コンシェルジュは「シニアの旅応援、ナビゲート」という意味で使われているが、コンシェルジュのところをクリックする事は無い。(気付きにくい

ただし、写真がふんだんに使われていて、読み物として興味を抱かせる事ができる。
「はじめませんか 大人の休日」など、話し掛ける言葉の使い方は親近感が湧く。他社には見られない工夫のひとつである。

◆検索ページ

検索ページは無くツアーが一覧で表示される。

紹介されている旅の数が少ないため、非常にスッキリと見やすくできている。
また、旅の題目が「癒しの旅」「学ぶ旅」など、旅の目的を明確にしているので、その旅から何を得る事ができるか解りやすく、意識の高いアクティブシニアには受けいれられる。

残念なのはページの右にある「会員誌の特集から」が全くリンクできないこと。会員以外は雑誌のページ写真だけしか見られない。

少しだけ大きく見せることで非会員に期待を持たせ、会員獲得に誘導できればさらに良いであろう。

◆詳細ページ

文字も大きく、写真も多く、購入意欲をそそるが、会員専用という仕組み上、問い合わせ先等が掲載されていないのが残念である。旅行日程のわかりやすさなどは抜群であった。

◆入会ページ

唯一入会のページだけがわかりにくい。
同じジパング倶楽部のJR東海の方が図解されていてわかりやすい(が、今確認した所、改悪されてしまいました。)
フレームで区切ってあるため、幅がどうしても狭く感じられる。
区切りを上手に使って、スクロールのストレスを感じさせないことが必要。

アクティブシニア・シルバーがストレス無くウェブサイトを利用できるユーザビリティを

(2004年2月)

4月 21, 2005 3.ウェブサイト診断 | | トラックバック

■旅行業界のウェブサイト診断;小田急トラベルのウェブユーザビリティ

小田急トラベル

ぱっと見はわかりやすそうなページだが、あまりウェブサイトには力を入れていないようだ。
メニューバーが統一されているなど安心できるところはいくつか見られたが、全体的に英語が多くシニア層にとっては使いづらいページとなっている。

◆トップページ

シンプルで見やすく、シニアからの好感度は高かった。
ツアーの分類がわかりやすく、目的のツアーを見つける事は難しくない。

しかし、主力商品であるはずの箱根が「Hakone Search」と英語表記になっていたり、分類のメニューバーの文字が小さいなど、シニアにとって使いにくい部分も多い。

文字が多いためにわかりづらい点も多い。
どの文章からもリンクが張られているために、どこからどこがひとつのリンクで、どういったページにつながるのかが判別つきづらい。

◆検索ページ

箱根ページは旅館名のみの検索となっている。
商品数が少ないため、選択時に操作上の悩むポイントはほぼ無い。しかし、ホテル・旅館名のみの表示となっているために、どこをクリックすればいいのかわかりにくい。
また、独自のサービス名を利用しているが、それが何を示しているのか相手には伝わりにくい。シニア層はクリックする前に、そこをクリックすると何が出てくるのか事前に推測するため、できるかぎり説明があったほうがよい

◆詳細ページ

必要な情報はほぼ揃っているが、小さくまとめているためにメリハリが無く、どこから見ればいいのかわかりにくい。
また、文字のサイズを大きくするとレイアウトが崩れるため、シニア向きとはいえない。
「ロマンスカーセット」などの説明もわかりにくい上に、「問い合わせフォームへいく」のが文字が小さくわかりづらい。ネットでは問い合わせしにくい。

◆購入フロー

無駄なプルダウンメニューが多い。
シニア層はマウス操作が苦手なため、できる限りマウス操作を必要とするつくりは避けるべきである。

また、エラーメッセージが説明不足。どこが間違っているのかもっと具体的に表示させるように心掛けないと一度エラーがでてしまったらそのまま注文を断念するシニア層像が目に浮かぶ。

ロマンスカーをセットで販売するなら、購入時にロマンスカー項目を別ページに持っていくべきである。

小田急トラベルのウェブユーザビリティ

(2004年1月)

4月 21, 2005 3.ウェブサイト診断 | | トラックバック

■旅行業界のウェブサイト診断;クラブツーリズムのウェブユーザビリティ

クラブツーリズム・・トップページのわかりやすさがポイント(2位)

トップページのわかりやすそうなクラブツーリズム。シニア対象ということで、シニア向けウェブユーザビリティ調査でも高得点となった。

クラブツーリズム(近畿日本ツーリスト)はパッと見た感じでは非常に好印象であった。大きな文字、旅行好きをくすぐられる旅行の投稿写真(ただしここの項目のみ文字が小さいのが難点だが)、かなり解りやすい。

ただ、最大の難点は多ブランド化による混乱を引き起こしやすいこと。ブランド名が前面に出ていると、その名称に知らないシニアはどんなに良いサイトであってもクリックしない。旅行業界では良くある「惑わせポイント」だが、ユーザーは旅行をできればいいと思っていることを忘れてはいけない。

検索画面・フローの改善が今後の発展の鍵。

◆トップページ。

第一印象に当たるトップページ。クラブツーリズムのトップページは非常にわかりやすい。大きな文字、旅行に行きたくなり、旅行をしている自分が想像できる写真が好感を得た。
しかし、文言にはカタカナが多く、クラブツーリズムのよさはあまり理解されていないと考える。

◆検索

国内のツアーを探そうと検索をクリックすると、突然ブランドを選択させられる。
この場合は北海道か否かしかないために、北海道以外に行きたい人は「旅の友」をクリックせざるを得ないのだが、なぜ分けられるのかが理解しがたい。

また、検索の方法も非常に解りにくい。
視線の流れを分断しているせいもあり、一度に余りにも多くの検索方法情報が目に入るため、どこから検索をしたら良いのか迷ってしまう。

会員登録が必要であることがきちんと明記されていることは高評価となった。
主にカタログからの検索で利用されるためか、ウェブのみの検索には余り力を入れていない様子だ。
地図があるなど解りやすそうに見えるが、実は地図の上をクリックできないなど、「思ったところでクリックできない」ポイントが多い。
他、解りにくいポイントの一つに複数条件の項目が挙げられる。「複数」の意味が解りにくい。改善の必要がある。

検索結果も解りづらい。
旅行業界に多いのだが、「絞り込みできます」といって、その後の情報が全くないものが多い。どうやったら探せるのか、という段階で戸惑うシニア層にとって、突然手法だけを提示されても理解しがたい

※ちなみに、検索内容によってはいくら検索しても「ツアーが多すぎる」という表示しか出ないため、シニア層を混乱させてしまう。表現の方法は他にあるはず。

◆ページ詳細

特典が明記されており、わかりやすいのは確かだが、全体的に内容が薄い。
予約カレンダーをクリックするとページ内にあるカレンダーのところに飛ぶのだが、下にある「戻る」ボタンは、履歴による「戻る」ボタンなので、「検索結果に戻る」と考えるシニアにとっては迷宮にはまり込んだようなものだ。

電話番号が大きく表示されている点については安心感を得ることが出来る。

■購入フロー

現在どのフロー段階にいるのかがわかりにくいため、追い込まれた感覚をシニアが持ってしまう可能性が高い。
残席を会員登録しなくても確認できるという点は評価された。また、旅仲間に登録する利点なども明確に表示してあり、点数が上がった。

[旅行業界を斬る!]クラブツーリズム

(2004年1月)

4月 21, 2005 3.ウェブサイト診断 | | トラックバック

■旅行業界のウェブサイト診断;阪急交通社のウェブユーザビリティ

阪急交通社・・検索の解りやすさがポイント(1位)

今回1位に選ばれた阪急交通社だが、点数計算をした後に阪急交通社が1位に選ばれたことを知ったとき、正直驚いた。
私の中で、阪急交通社の「中身」はとてもいいが、トップページは非常にみにくかったからだ。

◆トップページ・・・15社中9位。

まず、分類する場所が多すぎる。
色々なところからユーザーを入らせようとして、その結果迷わせてしまう。

内容量が多すぎて、どこをクリックすればよいのか解らないのが実情だ。
そのほか、さまざまな惑わせポイントが隠れている。

例えばページ上部の「検索」、「ツアー検索」、一体何を探せるのかが明記されていない。
あらゆるところに「お得」情報がちりばめられていて、ページのつくりが複雑すぎる。

今回、検索ページを選択するときに非常に悩んだ。
ページの上部にも検索画面はあるし(ただ、ここはほとんど目に付かないが)、通常であれば出発地をクリックして(私であれば関東発を)ツアーを探すだろう。

しかし、この関東発をクリックしてしまうと大変なことになるのだ。
どうやって探せばいいのかわからない。

方面を探す、というプルダウンは下のほうにあるし、探し方の中にはGoogleで探すという項目まであり、どれで探せばいいのだかわからなくなる。

考えてください、100種類のランチがあるレストランを。
それも、ハムの種類まで選べたりして。
食べるイメージのある方が、ハムの種類まで考えさせられたら、じれったくなってしまいますよね。

で、それではなぜ今回阪急が高かったのだろう。
それはひとえに、トップページにある検索を選んだから
//
今回のチェックでは、とにかくまずトップページ、次に検索、検索は11月もしくは12月の京都が含まれるツアーを探す、それが今回の定量調査のミッションだった。
なぜなら、11月の紅葉の時期に生徒さんが京都にお出かけになり、みなさん、こぞって京都の情報を探して、探せなかったから。

阪急交通社も、もし「関東発のページから京都のツアーを検索する」という条件であったら、結果はどうなっていたかわからない。

阪急交通社の場合、入口(出発地別項目)と出口(到着地別項目)がトップページから別れていて、完全に混乱を引き起こしてしまう。
阪急交通社のトップページの点数があまり高くないにもかかわらず、トップを獲得できたのは、検索のわかりやすさと、ツアー詳細ページのおもしろさからだった。

◆検索

左側に検索の手順がきちんと明記されている。
検索はシニア層にとって最大の難関だ。

まず、プルダウンなどの機能が難しい。
試しにクリックしてみる、といった挑戦はまずしない。

日本語に意味の解らないことがいくつか含まれているものの、(「行き先」必須項目となっております、という部分、シニア層には何のことだか解らない。国内、海外の選択だけが必須項目なんですが)
また、下までスクロールしないと検索ボタンが見つからないサイトが多い中で途中で「この条件で検索」というボタンがあるのは(当たり前のことなのだが)嬉しい。

ただし、リンクを示す下線はなく、マウスを近づけてはじめてマウスの形が指マークになる
これは混乱を引き起こしやすい。

◆ページ詳細

多くの旅行会社が問合せ先を小さく書いてあるのと対照的に
「解らなかったらすぐに電話してね!」という姿勢の見える阪急交通社のお問合せ先は非常にすがすがしい。

#他の会社は問合せ先がない文字が小さい、ウェブでツアーを選択するならば自分でがんばってよね、という姿勢が見え見え。
旅行日程も大きく掲示されていて、いつそのツアーが催行されているのかわかりやすい。

#やはり他の会社では申し込み直前になって「その日程ではツアーがない」とか、ホント、申し込みチェックをしているときにびっくりしました。

旅行先の写真がないので、旅行中の自分をイメージできない点がマイナス。いくら見やすくても、文字だけでは人は興味をそそられません。もったいないですね。折角オススメポイントがしっかり書かれていているのなら、是非写真を

[旅行業界を斬る!]阪急交通社

(2003年12月)

4月 21, 2005 3.ウェブサイト診断 | | トラックバック